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居抜き売却で原状回復を免除できるケース
COLUMN

居抜き売却で原状回復を免除できるケース

HARIMA SHOUJI — CONSTRUCTION MANAGEMENT
原状回復・退店対応5分で読めます

退去時に居抜きで次のテナントへ引き継ぐことで、原状回復工事を抑えられる可能性と注意点を解説します。

居抜き売却で原状回復を免除できるケース

店舗の閉店が決まったとき、通常は原状回復工事を実施して貸主に返却します。しかし、次のテナントが同じ用途で営業する場合、現在の造作・設備をそのまま引き継ぐ「居抜き」という選択肢があります。うまく活用すれば、原状回復費用を大幅に削減できる可能性がありますが、メリットだけでなく注意点も多くあります。本部担当者が知っておくべき、居抜き売却と原状回復の関係を解説します。

居抜きとは何か

居抜きとは、前のテナントの造作・設備をそのまま次のテナントへ引き継ぐ形態です。テナント同士の直接取引によって、店舗の内装や厨房設備、什器などをそのまま譲渡します。

この場合、閉店するテナントは、原状回復工事の代わりに「居抜き物件」として第三者に売却・譲渡することになります。うまくいけば、原状回復費用がかからないだけでなく、譲渡代金を得ることができます。

居抜きで原状回復が免除されるケース

原状回復が免除されるには、以下の条件を満たす必要があります。

次のテナントが同じ用途で営業する場合
特に飲食店から飲食店へ、サロンからサロンへといった、業態が同じ場合、造作・設備がそのまま使える可能性が高く、居抜き取引が成立しやすいです。

この場合、新しいテナントは自分たちで内装工事を施さなくてもすぐに営業を開始できるため、譲渡代金を支払う価値があります。

賃貸借契約で居抜き引き継ぎを認めている場合
商業物件の中には、「テナント同士の直接取引による居抜きを認める」という条項がある物件があります。この場合、貸主の承認さえ得れば、原状回復工事なしに店舗を明け渡すことができます。

貸主が原状回復不要を認める書面が存在する場合
稀なケースですが、新しいテナント決定後、貸主が「この程度の状態でいい」と書面で認めることもあります。この場合、その旨を記録に残すことが重要です。

居抜き売却が難しいケース

次のような場合、居抜き取引は成立しにくく、結果として原状回復工事が必要になります。

業態が大きく変わる場合
飲食店から物販店へ、クリニックから事務所へといった用途変更では、造作・設備が新しいテナントに合わないため、居抜き取引は難しいです。

造作・設備が老朽化している場合
古い厨房設備や、劣化した床材は、次のテナントが引き継ぎたいとは考えません。この場合、譲渡代金どころか、逆に撤去費用を請求されることもあります。

特殊な造作がある場合
個室が多い構成、特定業務用の設備配置など、新しいテナントが変更したい造作が多い場合、居抜きのメリットがなくなります。

テナント募集が困難な地域
立地が悪い、または競合が多い地域では、そもそも次のテナントが見つからず、居抜き取引の機会すらないことがあります。

居抜き売却の注意点

見た目のメリットだけで判断すると、後でトラブルが起きることがあります。

譲渡代金の詐欺被害
インターネットサイトや仲介業者を通じて、譲渡代金を先払いさせておいて、代金を受け取った後に連絡が取れなくなるという詐欺事例があります。信頼できるパートナーを通じた取引に限定し、必ず本人確認と契約書を交わすことが重要です。

貸主の承認がない場合のトラブル
賃貸借契約書で「貸主の書面承認がない限り、居抜き取引は不可」と定められている場合、勝手に居抜き売却をすると、貸主から原状回復工事を求められる可能性があります。

隠れた不具合の責任
居抜きで引き継いだ設備・造作が、後から壊れた場合、「前のテナント(貸主)の責任では?」という問題が生じることがあります。譲渡時に、どの部分まで動作を保証するか、明確にしておく必要があります。

税務上の処理
譲渡代金が発生した場合、その扱いが給付金扱いなのか、雑収入扱いなのか、税務上の判断が必要な場合があります。税理士に相談することを勧めます。

本部が確認すべきポイント

退店が決まった段階で、以下を確認すると、居抜き活用の可能性を判断できます。

賃貸借契約の確認
「居抜き取引の可否」「貸主の承認手続き」「原状回復の定義」について、契約書に明記されているか確認します。

設備・造作の状態把握
厨房設備の年式、床材の劣化度合い、造作の特殊性などを客観的に評価し、次のテナントが引き継ぎたいと考える可能性を判断します。

地域の居抜き市場調査
その立地・業態の居抜き物件が、実際に買い手がつく価格帯なのか、過去の取引例を調査することも有効です。

播磨商事がサポートできること

播磨商事は複数の退店・改装プロジェクトを手掛けており、原状回復工事が必要なケースと、居抜き取引が有効なケースの判断ができます。

店舗を引き継ぎたいテナント候補が現れた場合、造作・設備の状態を客観的に評価し、「この設備はそのまま使用可能」「このパーツは交換が必要」といった判断を提供できます。

また、居抜き取引が成立しなかった場合でも、原状回復工事を効率的に進め、予期しない追加費用が発生しないよう対応します。複数店舗の同時退店の場合、各物件ごとに居抜きと原状回復の最適な選択を提案することができます。

まとめ

居抜き売却は、原状回復費用を削減し、譲渡代金を得られる可能性のある選択肢ですが、貸主の承認、次のテナントの確保、設備の状態評価など、多くの条件があります。

退店が決まった段階で、契約内容を確認し、その物件・業態で居抜き取引が現実的なのか、判断を固めておくことが重要です。費用削減のチャンスを逃さないよう、早めにご相談ください。

居抜き取引の可能性や、原状回復工事の計画についてご相談ください。現地調査・お見積りは無料です。

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